| 味噌の訪問販売業者に業務停止命令(6か月)及び改善勧告を実施
本日、埼玉県は、味噌の訪問販売をしていた事業者に対し、特定商取引法の規定に基づき、
業務停止命令(6か月)を行い、併せて県消費生活条例の規定に基づく勧告(改善指導)を
行いました。認定した違反行為は事業者名不明示、不実告知などです。
この処分は、5都県悪質事業者対策会議の構成員である埼玉県・千葉県・東京都・神奈川
県・静岡県で同時に行ったものです。
被処分・勧告事業者
株式会社蔵長(くらなが)・千葉市花見川区
業務停止期間
平成21年12月18日から平成22年6月17日までの6か月間
1 違反行為の内容
○ 事業者名不明示(特定商取引法)
同社は、訪問販売をしようとするときに、勧誘に先立って事業者の名称を告げていま
せんでした。
○ 不実告知(特定商取引法)
同社は、商品である味噌について勧誘する際に、味噌の品質について、事実と異なる
ことを告げて勧誘を行っていました。
また、消費者を訪問するにあたって常連顧客がいるかのように装うなど、購入者の判
断に影響を及ぼす重要な事項について事実と異なることを告げていました。
○ 迷惑勧誘・迷惑解除妨害(特定商取引法)
同社は、商品である味噌について勧誘する際に、玄関先にみそ樽を何樽も持ち込み、
消費者が何度も断っているのに勧誘を続けるなど、迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘
していました。
また、契約を締結した際に、消費者が了解していないにもかかわらず販売した商品を
その場で開封するなど、迷惑を覚えさせるような仕方で申込の撤回、解除を妨げていま
した。
○ 過量販売(県条例)
同社は、消費者が当面必要としない不当に過大な量の商品(1年9か月余の間に少な
くても28kg)を販売していました。
2 今後の対応等
(1) 勧告の内容に対する改善措置について県知事あて提出させ、経過を観察します。
(2) 条例に基づく勧告に従わなかった場合には、条例第32条第2項の規定により、その旨
を公表します。
(3) 特定商取引法に基づく命令に違反した場合には、同法第70条の2及び第74条の規定
により、違反行為者に対し2年以下の懲役又は300万円以下の罰金、法人に対し3億
円以下の罰金に処せられ、又はこれを併科されることがあります。
株式会社蔵長に対する行政処分及び勧告の概要
1 事業者の概要
(1) 名 称 株式会社蔵長(くらなが)
(2) 代 表 者 代表取締役 長田康コ
(3) 所 在 地 千葉市花見川区幕張本郷一丁目24番13号
(4) 事 業開 始 平成14年2月22日
(5) 資本金の額 1,000万円
(6) 事業 内容 訪問販売(みそ)
(7) 売 上 高 約1億8,640万円(平成20年4月〜平成21年3月)
2 特定商取引法及び条例による行政措置
(1) 原因となる事実
ア 特定商取引法第3条(事業者名不明示)
商品を訪問販売しようとするときに、「お味噌を味見してもらっています。」「信州
須坂の味噌屋です。」などと告げただけで、勧誘に先立って、消費者に対し、事業者名
を明らかにしていない。
条例第21条第1号・条例施行規則第1条第4号(氏名等隠匿)
名称、住所、連絡先について明らかにせず、又は虚偽の内容を告げて勧誘している。
イ 特定商取引法第6条第1項(不実告知)
条例第21条第1号・条例施行規則第1条第6号(虚偽事実告知)
契約の締結について勧誘をする際、商品の賞味期限を1年と設定しているにもかか
わらず、「いつまでも食べられる。」など、又は、商品は酒精が添加されたものであ
るにもかかわらず「無添加」などと、商品の品質について事実と異なることを告げて
いる。
また、商品は加温により醸造が促進されたものであるにもかかわらず「手造り」な
ど、又は仕込みから出荷までの期間が長くても1年程度であるにもかかわらず「3年
もの」「2年もの」などと、商品の品質について事実と異なることを告げている。
さらに、実際にはお得意様まわりのついでに訪問しているものではないにもかかわ
らず「年に1回お得意様に納めています。早く終わり時間が余ったので来ました。」
「近場に味噌好きのおばあちゃんがいるので3か月から6か月に1回まわっている。」
などと、購入者の判断に影響を及ぼすこととなる重要な事項について事実と異なるこ
とを告げている。
ウ 特定商取引法第7条第4号・法施行規則第7条第1号(迷惑勧誘・迷惑解除妨害)
契約の締結について勧誘する際、玄関先に味噌樽を持込み、消費者が何度も「いり
ません。」と断っているにもかかわらず勧誘を続けるなど迷惑を覚えさせるような仕
方で勧誘をしている。
さらに、契約を締結した際、消費者の了解を得ることなく、販売した商品をその場
で開封するなど、申込の撤回又は解除について、迷惑を覚えさせるような仕方でこれ
を妨げている。
条例第21条第1号・条例施行規則第1条第9号(反復勧誘)
消費者が何度も「いりません。」と断っているにもかかわらず勧誘を続けるなど消
費者の意に反して反復して勧誘をしている。
エ 条例第21条第2号・条例施行規則第2条第4号(過量販売)
商品の賞味期限を1年と設定しているところ、少なくても合計28kgの味噌を1年
9か月余の間に独り暮らしの高齢者に対して販売している。
(2) 行政措置の内容
ア 特定商取引法に基づく措置
平成21年12月18日から平成22年6月17日までの6か月間、訪問販売に関
する業務のうち、次の業務を停止すること。
a 契約の締結について勧誘すること。
b 契約の申込みを受けること。
c 契約を締結すること。
イ 条例に基づく措置
条例に規定する不当な取引行為を行わないよう勧告した。
(参考資料)
株式会社蔵長に関する相談・苦情の状況その他参考事項
1 消費者センター等に寄せられた相談件数
(平成21年度は平成21年11月末時点で把握している件数)
平成17年度以降、埼玉県は63件。
埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 静岡県
平成17年度 6件 7件 19件 7件 0件
平成18年度 12件 6件 14件 12件 0件
平成19年度 18件 9件 37件 29件 4件
平成20年度 15件 22件 35件 39件 9件
平成21年度 12件 11件 31件 26件 4件
計 63件 55件 136件 113件 17件
2 契約当事者の年齢層、性別(埼玉県のみ)
平均年齢 55.8歳(26歳〜100歳)
性 別 女性50人、男性13人
3 契約金額(埼玉県のみ)
平均契約金額 16,921円
4 その他
同日付で千葉県、東京都、神奈川県、静岡県も、特定商取引法に基づく業務停止命令(6
か月)を行った。
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